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《オフサイドの反則であるかはレフリー次第とはいえ、PKの地点はどのレフリーでも同じ》

 

2021トップリーグ・プレーオフ 清水建設(青)v日野(赤)

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開始早々15秒。日野(赤)9(青丸)が蹴り上げたハイパントをタッチライン側でチェイスした赤14(赤丸)に対し、レフリーはキックオフサイドとして清水建設(青)にPK。清水建設はPGを成功させ3点を得ます。

 

しかしながら、この場面にはいくつかの疑問点があります。

 

・①そもそも赤14はキックオフサイドなのか?

映像を見ると、キッカー赤9は15mラインより前方からボールを蹴っており、対して赤14のスタート地点は5mラインより後方。蹴られた後も赤14は左足が少し前方に出ただけでキックオフサイドのようには見えません(黄線及び黄丸参照)。

(実際はどうであれ、レフリーがオフサイドと判断しならば、その試合ではオフサイドである)

 

・②青チームに対してはどのような影響があったのか?

赤9の蹴ったボールはかなり高く上がり、結果的にはダイレクトタッチとなります(水色丸)。お互いのプレーに対して一切影響を与えることのなかったプレーに対してペナルティを与える必要はあったのでしょうか。

(現象としてオフサイドであるならば、ペナルティを与えるか否かはレフリーの判断による。

但し本来は【オフサイドのプレーヤーは、プレーを妨げてはならない。これには、以下を含む/相手がしたいと思うプレーをさせない(An offside player must not interfere with play. This includes /Preventing the opposition from playing as they wish)】であり、プレーと無関係な現象だけで反則の笛を吹くのは稀である  )

 

・③(※仮に上記①②に疑問点がなく、赤14が明らかにペナルティであったとして)

PK地点は間違っている。

キックオフサイドとなった赤14の位置は赤丸(写真4枚目)であり、PKの地点は赤丸地点です。レフリーの示した青丸地点は赤9がキックした地点であり、青丸地点ではスクラムしか与えられません。

本来であればレフリーは「オフサイド地点(赤丸)でPKか、蹴った地点(青丸)でスクラムか、どちらにしますか?」と確認すべきです。

しかしながら、レフリーは当初から「蹴った所、ペナルティ」と言い、迷わずこの地点(青丸)で相手にPKを与えました。

 

タッチライン際からの5m付近と15m付近ではゴールの成功率に影響があると思われ、この違いは勝敗にかかわる大きな違いと言えます。