日本では「ペナルティの笛の後の戦術的交替はできない」と認められない場合がありますが、世界ではそのようなことはありません。写真は2020年のテストマッチでの場面です。
(写真上から)
1 70:10赤のオフサイド後のアドバンテージから、ノーアドバンテージとなり戻る。
2 70:40その後のプレーが再開される前に、緑が12番から23番に戦術的交替。
3 70:58同じく赤が8番から20番に戦術的交替。
4 71:01両チームの戦術的交替が終わった後、緑がオフサイドのペナルティの地点からPGを狙う。
この点が認められている理由はルール上で【交替は、ボールがデッドになったときにのみ、レフリーの許可を得て行う】と定められているからです。
【デッド(Dead)】とは【レフリーがプレーを一時停止するために笛を吹いたとき】であり、レフリーは【ペナルティ、フリーキック、または、スクラムが与えられたとき】に笛を吹くため、ペナルティの後でも交替は認められています。
「ノックオンの笛の後の交替は認められるが、ペナルティの笛の後の交替は認められない」というルールはないのです。
但し、ペナルティの笛の後にPKを得た側がクイックタップからリスタートした場合は、実質的に交替ができないということになります。
なお、この点はルール変更ではなく「戦術的交替」が認められて以降一度も変わないことであり、またPGを狙う場合に限ったことでもありません。当然、PKを得た後にスクラムが選択された場合でも交替は認められています。