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《トライとタッチが「同時」であったならばどうなるのか?》

2019大学選手権 早稲田(赤)v明治(青)

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《トライとタッチが「同時」であったならばどうなるのか?》

2019大学選手権 早稲田(赤)v明治(青)

ボールキャリア青14が、タッチライン際で赤15にタックルをされながらインゴールに飛び込みます。トライ前にタッチに出たかが微妙であったため、レフリーはTMOを要請しました。

スロー映像を見たレフリーは「グラウンディングはちょっと後だと思う(タッチ)」と言いますが、TMOの判断で結果的にトライとなります。

TMOがそのように確信を持って判断したとするなば、その結果は従うまででありそれがラグビーです。

但し、映像を見る限りでは「タッチではない」という根拠が見当たらず、むしろトライ(赤丸)よりタッチ(黄丸)が先、またはほぼ同時(青丸)であるようにも見え、判断がとても難しいように思えます。

そこでここでは、仮に判断が難しく微妙な場合はどうなるかを確認してみます。

今回の場合、現象として起こりうるのは、以下3つになります――。

①タッチが先、トライ(グラウンディング)が後

②トライ(グラウンディング)が先、タッチが後

そして、

③トライ(グラウンディング)と、タッチが同時

①か②のいずれであるかが明確であれば問題はありませんが、どうしても判断ができない場合もあるはず。その場合は、③の「同時」の選択肢もあるのです。では、「同時」であった場合はどうなるのか? 

現在のルールでは、その場合は以下のように決められています。

=====

【ボールキャリアーがボールをインゴールにグラウンディングしたと同時に、タッチライン(または、その先の地面)に触れた場合、ボールはフィールドオブプレーの中でタッチとなり、相手チームにラインアウトが与えらえれる。

When the ball-carrier grounds the ball in in-goal and simultaneously makes contact with the touch line (or the ground beyond), the ball is in touch in the field of play and a lineout is awarded to the opposition.】

タッチが先か、トライ(グラウンディング)が先かが明確ではない場合は起こりえますが、同時であった場合のルールは明確になっているのです。