日野(赤)がボールを保持しじわじわと前進するモール。それに対し、モールに参加していないパナ(青)6がオフサイドラインを守りながら後退の後、ボールキャリアの赤2を捕まえます。
直後、レフリーはアドバンテージの腕を上げ、最終的に青6のオフサイドの反則とします。
ここで、オフサイドの反則があったということは、以下のような場合であるはずです。
・モールが終了する前に
・オフサイドラインの前方から相手をとらえた
逆に言えば、
・モールが終了した後であれば、
・オフサイドラインは解消するので相手をとらえることはできる
(モール形成中にオフサイドラインの前方にいる場合を除く)
そこで、モールの成立条件を確認してみましょう。
【モールは、ボールキャリアーと各チームから少なくとも1名ずつのプレーヤーが互いにバインド…(した)ことで成立する(It consists of a ball-carrier and at least one player from each team, bound together …)】
つまり、ここではボールキャリア赤2に対し、赤1名+青1名のがバインドしている必要があります。
モールへの参加は、バインド(または引き込まれている)が必須であり、レフリーによって最後尾のボールキャリアがバインドを促されることが多く、ボールキャリアが手の平だけで味方を掴むことはモールに参加しているとはみなされません。
では、ここでの場面はどうであったのか?
確認すべきは、
・いつモールが終了したのか?
・プレーに参加する前にオフサイドラインは守られていたのか?
になると思います。
■以下考察参照 ↓
上)モールは形成中。青6はオフサイドラインを守っている
中上)モールは形成中か否かは微妙。それでも青6はオフサイドラインを守っている
中下)モールは終了したはず=赤2は、味方へのバインドをはずしている
下)ボールキャリア赤2をとらえにいく青6はオフサイドなのか?
※青6は、アイルランド出身のプレーヤー。オフサイドラインを守りながら、赤2が離れるのを待っていてプレーをしたように見える。
プレーヤーとレフリー間のルールに対する認識に違いがあったのか否かの確認は必要かと思われる。