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《反則のあるなしにかかわらず、スクラムが崩れたらプレーを止めるべきである》

2021トップチャレンジリーグ 栗田工業(青)v近鉄(白)

broken image

栗田工業(白)ボールのスクラム。SHの青9がボールの投入直後にスクラムは崩れます(赤丸)。その時点でボールはまだロック、フランカーの位置(黄丸)。

が、レフリーは笛を吹くでもなくプレーを継続させるため、青9は足を使いスクラムからボールを出します。その間約6秒(左上の時計参照)。

 

スクラムが崩れた場合、多くはコラプシングの反則となりますが、現在のルール上では――、

反則が見られない場合でも以下の場合、レフリーはプレーを止めてスクラムを組み直す/スクラムが終了する前に崩れた、または、外れて立ち上がった(When there is no infringement, the referee will stop play and reset the scrum if :/The scrum collapses or breaks up before it has otherwise ended.)】

とされています。

 

当然のことながら、その理由はプレーヤーの安全のため。

実際には、崩れた直後にボールが出るような場合にはプレーを継続させる場合もありますが、ここではボールの投入直後=すなわち互いの力が加わった直後にフロントロー全員崩れ落ちているため、その後6秒間(+立ち上がるまでの数秒)も放置するということはあってはならないことです。

 

幸いこの場面での大きな負傷はなかったようですが、映像を見ると身体が伸びきって下敷きなっている白3や、頭頂部から地面に落ちている青1(頸椎の負傷の危険性あり)のほか、フロントロー全員が崩れている状態は決して安全な状況とはいえないはず。

まずはプレーヤーの安全確保。その点は遵守されなければなりません。