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《タックルが起きていなくても、地面に倒れこんで相手のプレーを阻害してはならない》

2021トップリーグ リコー(黒)v神戸(赤)

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タックルではなく、地面に転がるボールに対し黒6がセービング。それに対し黒13が黒6を覆うように四つん這いになります(黄丸)。しかしながら黒13に対して笛もなくレフリー、ARのコールもないため長身の赤4(青丸:NZ代表レタリック)が長い手を伸ばしてボールを取ります。

それでも、黒6がボールを放さないため、赤4はARに何か訴えるもARは両手を広げプレーオン(問題ない)といった仕草。レフリーもただ傍観するだけでプレーは継続されます。

すると今度はその地点に後からかけつけた黒16がボールに寝込むことによってボールを確保。その後は黒SH21がボールを出すことになりました。

タックル後にボールの上、または地面の倒れたプレーヤーの上に倒れこんで相手からもボールを守る行為は「シーリングオフ」と呼ばれペナルティになることは知られていますが、たとえタックルが起きていなくても、【プレーヤーは…ボールの近くで地面に横たわっているプレーヤー…に被さって倒れ込んではならない】というルールがあるため、本来であればペナルティとなります(黒13はペナルティに相当。黒16も同様)。

また、セービング等で【ボールを獲得しようとして地面に倒れた…プレーヤーは、ただちに…ボールを持って立ち上がる;または、ボールを放す】という行為をしなければなりませんし、さらに【地面に横たわっているプレーヤーはプレーできず…地面に横たわっていない相手側に、ボールをプレーさせる、または、獲得させる】という行為をしなければなりません(黒6はいずれかのペナルティに相当)。

いくつかの反則が重なりながらもプレーは継続されてしまいましたが、【競技は、立っているプレーヤーによってのみプレーされる】という原則を確認する必要があるでしょう。

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そもそも、なぜここで地面にボールが転がっていたかというと、その直線に赤4が持ち込んだボールが黒6によって叩かれたノックオン(インテンションナルノックオンの可能性もあり)からのものであったが、このノックオンも見逃されてプレーが継続された。

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ノックオン

プレーヤーが、相手側のプレーヤーにタックルをしている、または、しようとしている時にボールに触れ、ボールが前に落ちたら、ノックオンである。

It is a knock-on when a player, in tackling or attempting to tackle an opponent, makes contact with the ball and the ball goes forward.